サムソンの少女
また純文学シリーズで。
* * *
とある牧場の昼下がり。
広大な牧場主の一人娘、ジェニファーは、今日も今日とて愛犬リューク(♂・2歳)と、お弁当を引っさげて、遠くの遠くに散歩に出かけます。
何しろ、ジェニファーのお父さんの持つ土地は、とても広大でした。どれくらい広大かというと、ジェニファーのお家から街まで出るにはお父さんの車に乗って片道3時間はかかりましたが、そのうちお父さんの牧場から出るだけで2時間半かかっている程でした。
そんな広い農場の中のほんのちょっぴりを、お父さん達がお仕事で誰もいない昼下がりにリュークと散歩している時間は、ジェニファーにとって、とってもわくわくする時間でした。
ああ、それにしても今日はなんていい天気なんでしょう!
彼女の家の周りに、どこまでも広がる青空と草の海。暖かいけれどちょっぴり強い風も、こんな日にはむしろ爽快に感じられます。
そんな明るくはしゃぎ回る春風に吹かれながら、牧場の草達も風紋を作って応えます。遠くでのんびりお食事中の羊たちの足元を、太陽に照り映えた幾重もの光の筋がすり抜けていきます。遠くではゆっくり見えるけど、目の前では超特急で走り抜けていきます。
その風紋を途切れさせるのは、ぽっかりと浮かんで流れる雲が落とす、大きな大きな影。影も、春風に応えて今日は超特急のようです。
今にも走り出したい気持ちのジェニファーとリュークでしたが、どんなに頑張って走っても、彼らにはとても追いつけそうにありません。
こんなに気持ちいい日和にジェニファーは、いつも通り散歩するだけじゃちょっと物足りない気分になりました。
そうだわ、リューク!西の道に行ってみましょう!
西の道は、街に出る東の道とは逆方向の道で、東の道よりもさらにずっと遠くまでお父さんの牧場が広がっているそうでした。
でもジェニファーは、そっちの方向には牧場がどれくらい広がっているのか知りませんでした。お父さんに聞いてみたこともありましたが、お父さんもそっちに行ったことはまだあまり無いらしく、正確には知らないようでした。
だからかどうかはわかりませんが、散歩に行くときはそっちの道には行かないようにと言われていました。
でも、今日はこんなにいい天気なのです!
今日の散歩は、西の道の冒険に決定しました。
* * *
さて、この後どうなるでしょう?とりあえず展開は考えてるので時々追加してきますが。別の展開もあったらおもしろいので募集します。
僕の予定のヒント。
ジェニファーちゃんはあるものに襲われしまうのです。それは、つまりはキャッシュレスは愛情消すティッシュの猫好きと踊る城。
にゃー。
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